じっくり火を通す為の蒸らし工程を省きたい
自分で釣ったウナギは美味しく食べたい…私がウナギを釣るのは大抵、都市河川である荒川下流域や多摩川。ウナギを泥抜きしなかったり、火の通し方が甘いと、口にした瞬間鼻に抜ける汚染部質の香りが容赦無く脳細胞を刺激してマズイ!と口走ってしまうほどです。
釣ってきたウナギを美味しく食べるには、泥抜きから蒲焼きの調理の要である焼き・蒸しの工程まで割と時間が掛かるものです。
特に火を通す工程は重要で、一定時間の熱を加えなければたとえ泥抜きしていても臭みが残る事があります。
そこで今回は少しでもその時間を短縮させようと試みました。
ウナギの泥抜きの方法は別記事で↓
普通の手順は焼いて蒸して焼く
釣ってきたウナギを美味しく食べるにはジックリと火を通し、臭みの元である脂を落としていく事が重要です。
その為一般的には、焼く→蒸す→焼くの手順が紹介されています。私も大抵がこのやり方です。
大抵が、と書いたのは何度かウナギを調理していく上でやはり少しでも簡略化を図りたいという思いから、実験的に色々な方法を試しているからです。
例えば焼くだけですと、どうしても火の通しが甘くなります。因みに焼きが甘いと言うのは身が半生という意味ではなく、臭みの原因である脂が落ち切らない事を指します。
家庭の魚焼きグリルを使用して、焼きだけで脂を落とそうとするとどうなるかと言うと、単純にウナギが焦げます。もちろん炭火で焼けるなら理想ですが、一般家庭内では難しいでしょう。
更に最近のガスコンロは火災防止のためにある程度の時間火を使い続けていると安全装置が働いて火が消えてしまいます。そうなると思い通りに調理が捗らないのです。
そこである程度焼いたら蒸しの工程に入って、脂を落としていきます。直接火を当てない蒸しならば、焦がさずにウナギの脂を落とす事が出来るからです。
そして蒸しで充分に脂を落としたなら、再びタレをつけながら焼きます。
この項では正攻法をザッとの説明にとどめましたが、詳しい方法はコチラ↓
この方法ならウナギの蒲焼きが美味しく頂けるのですが、蒸し器を用意したり方したりするのも手間なので、どうにか焼きだけで済ませられないものかと日頃から思っていました。
そしてついに焼きだけでありつつ、焦げもしない、臭みも出ない方法を見つけました。
アルミホイルを敷いて焼くだけ。串打ちも不用。
用意するのは
・フライパン
・フライ返し
・クックパー
だけ。
クックパーとはフライパンに敷いて使う焼き物用アルミホイル。油いらずで焦付きなく焼けるので人気ですね。スーパーやドラッグストアで買えます。
そしてこのクックパーがウナギの蒲焼きを美味しく作るのにピッタリなのです!
今回は荒川で釣れたウナギを1匹用意して蒲焼きにしてみました。泥抜き期間は3日間と短め。
手順はただ焼くだけです。基本的に弱火でゆっくり焼いていきます。ウナギは下処理をしてある前提で話を進めていきます。
串打ちも不要ですが、焼き始めはウナギが丸まらない様にフライ返しで押し付けながら、平たい状態を保って焼いていけば、皮目に焦げ目も上手く付いてパリパリに出来ます。
基本的にずっと弱火でゆっくり焼いていきます。焼き始めはフライ返しでウナギの身を押し付けながら焼いて形を固めます。
表裏を返しながら焼いていくとウナギから脂が沢山出て来ますので、更に焼いていきます。
そのうちにウナギ自体の多量の脂で”焼く”と言うよりも”揚げる”に近い状態になります。
個体差にもよりますが、焼き始めから20〜30分経過すると、突然匂いが変わります。都市河川独特の生活排水の様な匂いが熱気と共に昇華されていきますので、その匂いが落ち着いたら臭みが消えたサインです。
後はタレを塗りながら焼いて完成です!
食べてみると臭みは感じなく、美味しい蒲焼きになりました!
何回か試したけど、中々良い仕上がり。欠点は…
今まで何回かクックパーで焼くウナギの蒲焼き調理をしましたが、いずれも臭みを感じなく頂けました。
焼いてる最中に生活排水臭が抜けるのが分かるので、せっかく釣ってきた天然ウナギを嫌な思いをせずに食べる事が無くなりました。
先述しましたが、半分揚げている様な状態なので、皮がパリパリして新しい食感も楽しめます。
欠点としては、身のふっくらした感じは演出しきれない所でしょうか。やはりその点では蒸し器を使った方に軍配が上がります。
しかし、まとまってウナギが数釣れず、釣果が1匹だけだった時などは、それだけの為に串打ちや蒸し器を用意するのが手間なので、簡単なこのクックパー焼きがオススメであります。
まだやった事は有りませんが、今度は泥抜きナシのウナギで試してみたいと思っているので、後々追記していきます!
コメント